・糖質ゼロ、糖分ゼロ、糖質オフ、炭水化物抜きの違い!
炭水化物の中に糖質はない
炭水化物とは最も小さい糖質
ロカボってどんな意味がある?
・痩せたい人は栄養基準の表ではなく栄養素を理解しよう!
糖類は英語にはない表現
糖質ゼロ・糖分ゼロ・糖質オフ・炭水化物抜きの違い!

その後ケンジ君どうしてる?

基礎代謝の事を教えてあげたら、何を信用したらいいか分からないって言ってたよ。
でもトレーニングは頑張って続けてるよ。


うん。でもロカボダイエットもしてるんだけど糖質オフとか糖質ゼロの違いが分からないんだって。

糖質も糖類もそれから炭水化物も含めて意味はほぼ同じだよ。
ただし糖類は英語に変換出来ない日本語独特の変な概念なんだ。

へえ〜。
じゃあ今日は炭水化物と糖質と糖類についてもっと知りたいな〜!

これを知っておかないと健康志向の人は成分表に惑わされて、摂取したくない栄養素を摂取してしまうことになるからね!
炭水化物の中に糖質はない


つまり、食物繊維は炭水化物の一部、糖質も炭水化物の一部という位置付けになってるよ。

足し算になってるね。
食物繊維+糖質=炭水化物でしょ?

栄養基準を決めた人達が作った位置付けだよ。
そしてこの表は間違いの元なんだ!

栄養基準?


食べ物にどんな栄養が入っているか書いてあったヨ!

栄養基準によると炭水化物って具体的に何が入っているのかって言う場合に食物繊維と糖質を合わせたものですよってことになってる!

糖質ってなにが入ってるのって聞かれた時に単糖と二糖の糖類と多糖類その他の糖が入っていますって言うための分類なんだよネ?

その通り!ただ、そもそも誰が最初に決めたのか知らないけど、この分類の仕方は非常に間違ったやり方って話だよ!。

さっき全部意味はほぼ同じって言ってたもんネ。
同じものを足し算するとこんな関係図にならないよネ。

そうなんだ。
それは代謝を扱う学問、生化学の本に答えが載ってるよ。

生化学か〜。
炭水化物とは最も小さい糖質

まずは本来の生化学的に言う炭水化物の特徴を簡潔に言うね。
例外もあるけど、
CmH2Onと言う組成式を含む。
つまり、炭素の水和物(炭水化物)である。
アルデヒド基かカルボニル基を持つ多価アルコール。
熱やエナジーを供給する。
もっとも小さい単糖はトリオース(CH2O)3で人体内ではヘキソース(CH2O)6、次いでペントース(CH2O)5が多い。

炭素(C)と水(H2O)だから炭素の水和物なんだね。

その通り!要するに糖質というのは炭水化物(CmH2On)、から出来ているんものを言うんだ。

ってことは、栄養基準が言う炭水化物の中に糖質があるというより、糖質の中に炭水化物があるって事なの?

そう言う事!
そして糖質を大きさ(分子量)で分類した時に、単糖、二糖、オリゴ糖、多糖、に分けることができるんだ。
それと忘れてはいけないのは食物繊維の中にも炭水化物があるってこと!

食物繊維も炭素の水和物なんだね。
単糖:グルコースとガラクトースとフルクトースがある。
二糖:ラクトースとマルトースとスクロースがある。
オリゴ糖:フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖等がある
多糖:食物繊維やデンプン等がある。
ほんの一例だよ。
単糖
グルコース:C6H12O6←炭水化物(炭素の水和物)
ガラクトース:C6H12O6←炭水化物(炭素の水和物)
フルクトース:C6H12O6←炭水化物(炭素の水和物)
2糖
ラクトース:C12H22O11←炭水化物(炭素の水和物)
マルトース:C12H22O11←炭水化物(炭素の水和物)
スクロース:C12H22O11←炭水化物(炭素の水和物)
単糖は炭素が6つと水が6つ結合して1個の分子を形成しているのが分かるよね。
グルコースもガラクトースもフルクトースも同じ式だけど、結合の仕方(形)が違うだけだよ。
炭素6つと水6つの結合を最小単位として炭素6つ水6つが2個くっついた物が2糖、それより多くの単糖がくっついてオリゴ糖や多糖になっているんだ。
2糖を良く見ると炭素6つ水6つが2個の分子がくっついたら炭素12水12になるはずだよね。
気がついたアナタは鋭い!実は結合の際に水がなくる脱水縮合と呼ばれる結合をするんだ。

因みに食物繊維は炭素が6つ水5つがくっついてるよ。

まとめるとこうなるよ。
単糖、二糖、、オリゴ糖、多糖(その1つが食物繊維やデンプン)=全て糖質=全て炭水化物が入っている。

足し算ではなく、全てがイコールの関係なんだね。

その通り!じゃあ、「今日は炭水化物を減らそう」って言った場合はどういう意味か分かるよね?

分かるよ!!
「今日はCmH2Onを減らそう」って意味だし、「今日は単糖、二糖、多糖のどれか分からないけど、減らそう」って意味にもなるんだよね?
ロカボってどんな意味がある?

正解!英英の辞典でもほぼ同じ意味なんだ。

まず炭水化物に当たるのは
CARBOHYDRATE(カーボハイドレイト)

ロウカーボダイエットって言うのは炭水化物を抑えた食事制限のことだよね。
ロウカーボのカーボはカーボハイドレイトを省略したものなんだ。
Carbohydrate:
a substance such as sugar or starch that consists of CARBON, HYDROGEN, and OXYGEN.
シュガーやデンプン等、炭素、水素と酸素から成る物質
Carbohydrates in food provide the body with energy and heat.
食品に含まれる上記物質群は体にエナジーと熱を供給する。
Carbohydrates:food such as bread, potatoes and rice that contain a lot of carbohydrate.
上記物質群を含むパンやイモ、米の様な食品
Any of a group of photosynthetically produced organic compounds that includes sugars, starches, cellulose, and gums and serves as a major energy source in the diet.
糖やデンプン、セルロース、ガムなど光合成によって作られる有機化合物のいずれかで食事から供給される主なエナジーの源になるもの

カーボハイドレイトは(CmH2On)を含むシュガーやデンプンなどの事で食品ではパンやイモや米の事を言うよって書いてあるんだね。
痩せたい人は栄養基準の表ではなく栄養素を理解しよう!
糖類は英語にはない表現

だから炭水化物=カーボハイドレイトって事になるのは分かるよね?

うん。

問題はここから。
単糖、二糖、オリゴ糖、多糖はそれぞれmonosaccharide(モノサッカライド)、disaccharide,(ジサッカライド)、olygosaccharaide(オリゴサッカライド)、polysaccharide (ポリサッカライド)と言う英語からきてるんだ。

ふむふむ。

Monoは1、Diは2、Olygoは少しの、Polyは多くのって言う意味だよ。

数量を表してるんだね。

生化学の本によって、それぞれの英語に単糖、二糖、多糖という日本語訳と単糖類、二糖類、多糖類って日本語訳があるけど、なぜかオリゴ糖だけオリゴ糖類って言わないんだよ。

同じサッカライドって英語なのに?

そうなんだ。

統一性のない日本語訳ってなんだかヘンテコだね。

元々Saccarideはギリシャ語の砂糖(英語ではsugar)を語源としているんだ。
第一、多糖類が糖類から外れてる分類って無理があるから特に糖類って訳で統一するとオカシナ事になるから単純に糖って考えた方がいいんだ。

へ〜。

そして歴史的に見ればサッカライド(=砂糖)の後の正体が炭素の水和物だったって事だから、サッカライド=炭水化物でもあるんだよ。

なるほど。

だから、
サッカライド(saccharide )= 糖(sugar)= 糖質(sugar;本来は糖で充分だけど脂質、タンパク質という言葉に対応している便宜上の言葉)= 炭水化物(carbohydrate)= CmH2On *例外あり、
と言うワケ。

元々はイコールの関係なんだね〜。

そう言う関係だから、栄養表示でワザワザ炭水化物と糖質と糖類に分類する必要なんて全くなんだよね。

じゃあ、糖質ゼロと糖質オフも炭水化物抜きって言う言い方も全部同じ意味だね。
あとは糖類ゼロは日本語がヘンテコって事だね。

間違った解釈で栄養学が作られて栄養基準が作られているから、糖類ゼロでも他の糖質は入っているとかワケの分からない宣伝をしているってワケ。

ロカボダイエット=低C6H12O6の食事ってことなんだね!
糖類それとも糖?
解釈1
糖類に入るもの
単・糖類
2・糖類
糖類ではないもの
多・糖類
解釈1は同じ糖類という概念から糖類を外しているから意味の通じないものになってるよ。
解釈2
糖類に入るもの
単・糖
2・糖
糖類ではないもの
多・糖
解釈2なら糖類と糖を別の概念と考えれば意味が通じるけど、糖類に当たる英語は無いんだ。これを見るでけでも栄養基準は無茶な分類法だと言えるよね。
